2017年4月23日日曜日

オバタケンのショートショート


僕は「レコーディングダイエット」というものがメディアに出始めたころ、
本格的な録音を行なって激ヤセするプランのことか、
そら痩せるに決まってるやろ。
と思っていた。

レコーディングは過酷なものじゃ。
さらにミックスとかも全部やってる人はなおさらじゃ。
実際は、プロ級じゃなくてもまぁまぁな仕上がりならいいはずなんじゃけど。

自分でやることの(デ)メリットは何と言っても、
少しでも変だと感じたらすぐ直せてしまうところ。
ミックスした曲をiPodに入れて外出先で聴くと、
すぐにでも帰りたくなってしまう。

加えて、2月と3月は仕事がクソ忙しかったので、
もう朝活とかするしかないみたいになっていました。
(若いころと違って夜更かしすると次の日が全然ダメになる)

あと、飯作ってる暇or食ってる暇があれば作業しろみたいになっていたので、
パンとかラーメンとかそばが多くなっていたラスト約3週間。

完成してツーマンライブが終わった次の日は
牛肉が4割引きだったのでステーキを焼きました。

しきりに大変だったアピールをしていますがレコーディングなど誰でも大変ですよね。
嫌ならやらなきゃいいんだが、やめられない。

生き地獄と言うか、死に天国というか…。

というわけで完成した音源について、
誰かは喜んでくれそうな話を書こうと思います。

*

僕は何でCDを作っているかというと、
他人に聴いてほしいってのもありますが、
どちらかというと作った歌を形にしたいからです。
だから今までは出来た順に音源にしてたんですが、
今回は違います。

いつかブログかメルマガに
「短い曲集めた音源作るか~むりむり」
みたいなんを書いたんですが、

ある日、
みゅーおおやまとツーマンしよかぁってなって
コンセプトがショートショートになったので、
お~短いCD作る?っとなって
お~それやりやかってん!と、このようになりました。

何が言いたいかというと、
この音源に入っている曲たちはごく最近作ったのが多い。
これらよりも昔に作ってライブでやってるにもかかわらず
音源にしてない曲がほかに何曲かあります。

プロでたとえると、
「ニューアルバム出たのにあのシングル入ってなくない?」という感じです。
プロちゃいますけど。

3分超える曲は入れへんルールにしたから、
だからまぁ番外編みたいな感じがしてます。
3分以上の曲はまたそのうち音源作ります。

そんなに音源化してどうすんねんって自分でも思うが、
音源しか作ってない音楽人もたくさんおるやないか、
自分はライブも音源も両方大事なんや、と言い聞かしています。

こないだツーマンをした「みゅーおおやま」のCDを聴いていると、
自分はライブで歌詞を聞いてるようでそんなに真剣に聞いてなかったことがわかった。
ちゃんと練られた歌詞ってのは音源で落ち着いて聞くと、
意味がじんわりゆっくり溶け出してくるんですね。

おおやまの歌詞はファンタジーや皮肉や言葉遊びとしても聞けるんやけど、
文字で書かれていない背景のほうが多い。
もう何回も聞いているはずやのに、まさかこういう意味なんちゃん…
という考えが浮かんでくる。

シンプルだったり抽象的だったり、逆に歌詞を詰め込んだりというミュージシャンが(僕の周りには)
多い中、こういう歌詞の書き方をする人とはなかなか会えない気がするのである。
知らんけどそう思う。

ということを踏まえれば。

自分の歌詞もやすやすと解説したあかんちゃうんってなったので、
歌詞にはほぼ触れずに2行で解説!(失敗)

1. カレーパン
原作は高校の時のメロコアバンドのVo。
僕はこういう歌詞が書けないんです。

2. ビッラルさんのモジャカレー(早口)
早いバージョンも音源にしてみたら?と。
荒れ狂うキーボ―ティスト。

3. 赤いホールデン
いや、キャッチャーインザライやん。って言われるはず。
企みだけは前々からあって、赤いホールデンっていうアルバムに入れようと思ってたが、
あの頃はうまく話が広がらなかった。

4. やかんのふたはどこへ行った?
売れないロック。
ロックなドラマーも後半の16ビートみたいなのを叩いてサマになればかっこいい。

5. マフィンはどこへ消えた?
こういうのをしれっと叩けるドラマーが好きです。

6. 誰も知らないサンドイッチ
アレンジはなかにし君、僕にはできないオーケストラ。
このアンサンブルの肝はチェロだと思った。
ピアノは僕が弾きそうな感じにちょっと調整し、
実はアウトロにアコーディオンを足してます。

7. 期待外れ
僕にカントリーの素養があればもっとカントリーにする予定だった。
いろいろ入れようと思ったが結局消して、ちょうどよくなった。

8. ジュース飲もうよ
ある児童向けの小説の一場面を脚色して書いた詞。
本の中では「ユキ」で、呼び捨てが好きだったのだがうまくメロディーに乗らず。

9. 虎の門のトラネコ
この曲を作って1ヶ月くらいでこのベーカリーは閉店(本店に吸収)。

10. Please don't kill me yet
オーストラリアで強盗に遭った時の思い出。
アレンジは昔のとほぼ同じで、ただ再録したいだけだった。
歌い方は変わったが、そんなに上手くなってないことが判明。



歌詞について聞かれると僕にとっても発見があるので面白いです。
歌詞の解説はここではしませんが、会ったときならペラペ~ラ。

僕的に今回のCDに入れた新しいやつは詞がみんなきついです。
(そう聞こえないかもしれませんが)
東京で過ごしたからだと思います。これはほんまに。

その反動で、今後はあったかい歌が欲しくなってしまったってとこもある。

*

オバタケンを評価してくれる(様子な)のにCDは買わない派という方が結構いらっしゃりまして、
まぁ買うほどでもないんでしょうが(それはわかる)、
じゃあ全部聴けるようにしてしまえという考えで、
サウンドクラウドに上げました。

今までは比較的派手な代表曲をネットに上げてましたが、
本当の僕はそっちじゃないんですよね。
地味めであんまりよくない感じのが僕の本体です。

古いな~と思ったら消すでしょう。

https://soundcloud.com/ken-obata-2/sets/kenobatas-shortshort

これからもよろしくどす。