2022年9月10日土曜日

君の夕方 中身について

今日は内容についてベタベタ触れていこうと思います。

当初アルバムの名前は「看板のない雑貨屋さん」にしようとしてデモ集も作って配布したりしていました。12曲を集約する言葉をずっと探しておったのです。
でそのうち「君の夕方」でええやんとなりました。どこかに集まるならそこやんと。

めやおさんが「君の夕方」の絵を描いてくださったことがあって、こういうのジャケットにしたいなぁと思っていたこともありました。

デモバージョン「看板のない雑貨屋さん(プレオープン)」ではギターはすべてストラトで弾いてます。ペケペケしたストラトでいくぞーと以前から決めていたわけです。
しかし数年前、山口土下座&バズーカフライデーズでギターを弾くことが多くなり、セミアコを買ったおかげで、だいぶハムバッカーの要領をつかんできました。これは音源に入れるべきだなと、今回は趣向を変えてみました。


★曲の能書き

1. 風邪ですか
会社でなかなか風邪が治らない人がいて、休めばいいのになぁ、僕が代わりに休んであげましょうか。と思って出来た曲です。
こういう空間アレンジをのを何て呼ぶのかわかりませんが、全体的に古臭いリバーブをかけてます。ドラムはドカドカ聞こえるように。
ギターはセミアコで正解だった。ピアノは本当は依頼したかったけど今回は打ち込みで空気っぽく鳴らしました。


2. 床の上
曲ができたころから「スカだろなぁ」と思っていましたが、作り始めるとまぁ予想通り大変でした。ブラスの知識などスカパンクをよく聴いていた以外にないので、演奏は想像です。
このテンポだとベースも何もしないわけにはいかないので、まず打ち込みで難しめのフレーズを作りました。
実は制作の終盤まで打ち込みベースで終わらせるつもりだったのですが、やはりこれは練習してでも弾かないと中途半端だ!と思い立ち、苦しみながら弾きました。でも弾いてよかった。
この曲だけギターはテレキャスです。しかもデモのときのテイクがよかったのでそのまま使ってます。サビでうるさくなるのとか、いいですねぇ。


3. ねんのため
これはヘンテコな歌です。よそでは手に入りにくい、半音ずつ下がっていく曲です。
大人も子供もさっさと寝ればいいのです。
ギターもベースも歌詞も、聴くたび「うざいないぁ」と思います。
テンポを頻繁に、所によっては微妙に変えているのでレコーディングの初期はちょっと面倒だったかな。
エレキのフレーズは腰を据えて考えました。コードチェンジが多いのでその間を縫っていくのは大変ながら面白かった。


4. うたたねのうた
友人がLINEで「うたたねしてたー」って言ってて「うたたね」という言葉を懐かしく思って、それが最初のきっかけでしたね。この世はうたたねするようなゆとりが必要ですよ。
最初と最後の弾き語りはいろいろ迷った結果、マイク一本で一発録りにしました。
この曲はエレキをセミアコに変えて正解だった。
他の曲と比べて音が少なめなのでどうやってまとめようかと悩んだ覚えもある。ベースがジージー言ってるが分かって録り直したりもしました。間奏のソロはジャックジョンソンです。
イントロとアウトロがお気に入りです。


5. いとしのディレイ
曲を作った時期が一番古い。どうでもいい曲になったなぁと思っていたら好きと言ってくれる人が多くて(そんなもんだよね)、アレンジもまじめにやりました。
前半はアコギが入ってます。エレキは後半で歪みの音が変わるのがポイントですね。新しく買ったプラグインの音がハマってよかったです。
ドラムはトレ・クールさん(グリーンデイ)にお願いしました。
やはりこのくらいうるさいと適当にコンプとマキシマイザーをかけるとソレナリになってくれる。音圧合わせの中の癒しでした。


6. 勝手にホットケーキ
短いけど盛りだくさんな曲。推したい。
中低域がややファットになったがまぁそれはそれでよしとしました。
ギターもベースもドラムもハーモニカも見せどころがあって素晴らしいと思います。
いとしのディレイと直接関係ないのですが遊び心でつなげました。
バンドサウンドの中でハーモニカの音をちょうどよくするのは難しかった。


7. 月がきれい
この中では一番最近の曲。
実はドラムやピアノを作るまでやってみていたのですが、どうにもこれは弾き語りのほうが良すぎる、アルバム中の箸休めにどうか?と思って伴奏はギターだけにしました。
デモに入っていた虫の生声も収録。天王洲の虫たちです。
歌詞は、〇〇ムーン(何だったか忘れたけどすごいやつ)の日に新宿三丁目で月を見るために立ち止まりながら歩いてる人たちをヒントにして書きました。河川敷といえば荒川に月を見に行ったりもしましたが、僕にとってはやっぱり淀川(大阪)です。
淀川の河川敷でよくギターを弾いていたので、音はそのイメージにしてリバーブは完全に切りました。ふわふわさせたりもしてたんですけどね。虫の声もあることだし外で弾いてる風です。


8. スープも美味しい季節になりました
この曲はわけわかんないですよね。
夏が大好きなんですが秋のワクワクもあるよねということでできた歌詞です。
曲は4拍子とハチロクを同じクリックで行き来するのをやってみたくてこうなりました。
ソロでファズとシンセを混ぜてるの、これもやってみたかった。
ソロもそうですが、サビでシンセ鳴ってるのとかもフュージョンのマネですね。


9. おでこかみぐちゃ
この曲はますますわけわかんないですね。
某岩沢さんに「おでこかみぐちゃ」という曲を作れと言われる夢を見て作りました。
こういう音のユニットとかミュージシャンとか、たぶんいるよねと思いながら適当にアレンジをしてましたが、何を参照していいのか最後までわからず。
ボサノバ部分についてはジョビンを聞いてみましたらかなりアドリブ臭くて尊くて参考になりませんでした。(参考にしました)
この曲はある程度機械的でないといけないのでベースは打ち込みを決め込みました。
アコギソロはデモ以上に弾ける気がしなかったのでそのまま使いました。つぎはぎです。練習したら弾けるとは思いますが、ご勘弁を~。

10. 君の夕方
この時期のいろんな思いが詰まっています。今の価値観をまとめた感じですね。
「夕方」言うてもみんな考えること違うわな、最初っから永久未来そうですという歌です。
イントロアウトロのフレーズは気に入ってます。聞きすぎて客観視できなくなってますが、ちょっとサイケじゃないでしょうか。
ベースはドドドド感を大事にして、うまく出ていると思います。簡単に思われて難しいやつ。

11. グッドモーニングセレナーデ
昨日は楽しかったじゃないか!もう朝かよ!という歌です。
君の夕方の直後でキーも音の構成も似ているので、音圧を合わせるのに苦労しました。君の夕方同じ音で作ろうとしてプロジェクトフォルダも同じにしたくらいだったんですが、結局全然違った仕上がりになりました。演奏が違うからね。
ドラムはドンドン4つ打ちで横にぼわっとさせたかったし、ハイハット芸もフィーチャーさせてかったしで。


12. あれもこれも
よく褒めていただける曲です。こういう楽器が薄い曲はアレンジが難しい。ピアノを入れたかったのですが諸事情によりウクレレにしました。あんまりウクレレ使ってなかったし思ったよりハマったのでよかったです。
エレキは脱力しながら力入ってますよ!
緩いタンバリンを入れるとドラムのリズムも揺れているように聞こえて心地いいですね。


★歌録り
歌には自信がないので一番後回しにしてました。本番テイクを全曲録ってから、やっぱり変?と思ってもう一回録り直しましたね。まぁ、一緒でしたね…。
家で録っているから遠慮がちになるとか、朝録ってるから鼻声気味とかもあると思う。花粉の季節は避けないといけないですし。
しかし「君の夕方」と「グッドモーニングセレナーデ」だけは無遠慮に歌いたくて、カラオケで再度録りました(スタジオちゃうんかい)。空調がオフにできなくてゴーって入ってたので手作業で細かく取り除きました。うるさい曲だからどうにかなった。スタジオなかなかタイミングよく取れないんですよ。


★ジャケット
今回は僕描いてません。めやおさんにお願いしました。ご自分の解釈を通して絵を描いてくださるのが興味深くて、絵柄が好きなこともあり、いつか絶対依頼しようと思っておりまして。やっと実現! かなり前にめやおさんの描く「君の夕方」の絵を見て、おぉ、これは!と思ってました。
そして勢いあまって裏ジャケも描いていただきました。楽曲に関するアイテムが散りばめられているので、じっくり見ていただきたいですね。印刷したら細かいところは出なくて残念ではありましたが、ネットの時代ですし見るなら画像が多いかな。


★歌詞カード
やりたいことをやればいいんですが、何をやりたいかわからなくてかなり後回しにしてました。かなり最終段階で、ジャケットは豪華だから歌詞カードはシンプルでいいという結論に落ち着き、自分の過去絵を白黒にしたのをバックにゴシック体で淡々と文字を並べるスタイルとなる。これでいいですね。カッコいい!
クリスタを駆使して作りました。iPadから直接うまく印刷できなくてGoogleドライブ経由でPCに送って印刷、ミスがあったら再度。iCouldをうまく使えば1段階減るのか…?



たくさんの耳に届いてほしいですが、ひとまずネットに全編は公開してません。そこまではせんでええかと思って。ショートバージョンはYouTubeに置いておくつもりですが、気になった方は買ってくださりますように!! ライブもじわじわ再開するのでじわじわ売れてほしいです。

僕はアマチュアなので、音源を作る一番の動機は「自分がその音源が欲しいから」です。だからまぁ売れなくてもそれはそれで、それが目的ではないっちゃないです。でもまぁそんなこと言うなよという自分ももちろんいて(よかった)、じわじわ宣伝しますし、音源に直接的に、間接的に、また普段から関わってくださっていた方々、聴いてくださる方々にはめちゃくちゃ感謝しております。ありがとう!

最近会っていない人ばかりですが、よく思い出してます。(長期間連絡取らないと嫌われてると思ってくる病なので自分からますます連絡取らなくなります)


毎回そうですが音源にまとめるということは自分にとってはマイルストーンです。
が、これは終わりではなく始まりです!というベタなセリフで締めておきます。

それでは、これからもお世話になります~。