2022年9月3日土曜日

君の夕方(宅録の話)

ようやく音源が完成しました。8/27にBOOTHで販売開始しましたー。
作ると言い始めてから4年くらいは経ったのではないかと思っています。

今ブログ内検索をしたら2019年9月に収録予定曲11曲を書き出していました。
このあと「月がきれい」ができて滑り込んだんですね。

『収録予定曲発表!?』
https://kenobatablog.blogspot.com/2019/09/blog-post_8.html


いや~2、3曲だったらパパっとやっていた気もしますけど、12曲はやる気なくしますね()。
ライブが次々入っていてサポートも多かったからなおさら。
とか言って2020年3月でライブがストップしてからも牛歩でした。しまいには絵に没頭するようになり…。

電子書籍の使い方もコツがわかってきたのでDTMの本を読んだりして、コンプやEQの意味を一から独学しなおしました。じゃあ俺が求めていたのはマルチバンドコンプとリミッターか!ということで新しいプラグインを買ったり、PCが寿命なので買ったり、コンデンサーマイクを買ったりして、ますます楽しくなって終わらなくなっていきました。音に対する意識もだいぶ変わった。


★DTMの本
Kindle Unlimitedなどで集中的に読むのがおすすめです。いろんな著者の意見を聞くべき。ただ、初心者のころから読んだほうがいいとは決して言わない。
自分なりに好きな音を追求して頭を打ってから読むとめちゃ効果的です。最初から読んでしまうと、べき/べからずが多すぎてガチガチになってしまいます。

僕にとってはちょっと読むのが遅すぎました。面倒&節約で手を出していなかっただけなんですが、もっと早い段階で読んでおくべきだった。あんなに頭を打っていたのに。

一番の収穫は、基本的なことながらマルチバンドコンプの意義を知ったことでした。ギターのアタックが痛いからそこをEQでカットすると全体がこもってしまう。都合のいいカット方法はないものか…と思っていた。あるやん、マルチバンドコンプ。

次にマキシマイザー(リミッター)ですね。いままで無償のコンプだけでよくやっていたな、あほみたいと思いました。すごく自然に音量を上げてくれるのです。


★プラグイン
Cubaseのアップグレードをする考えはなかったので、マルチバンドコンプやマキシマイザーのために他社プラグインを買ったのでした。

まずマルチバンドコンプを買おうとWavesについて調べていたら、どうやら詰め合わせのほうがコスパがいいということで、しかも詰め合わせの中でも中級あたりのほうがさらにコスパがいい!ということでまんまとWaves Platinumを購入。ダウンロード版だから買った瞬間から使えるのは最高ですね。
コスパとか言ってますが絶対的な価格はもちろん高いです。Wavesは安価でそこそこ使えるということなので、これ以上に高くていいものはありますけども。

Waves Platinumには本当にいっろいろ入っていて全然使いこなせてないですが、よく使ったのはマルチバンドコンプ、マキシマイザー、全体のトーンをなんかいい感じにするやつ、ピッチ補正、あとはギターの歪みでした。あとディエッサーもか。めっちゃ使ってますね。買ってよかった…
なしでもどうにかなんとかなるんですけど、なしでどうにかなんとかするには労力はもちろん、単純に時間がかかるんですよね。時間(命!)を金で買ったと思えばね。

ピッチ補正は全く使わない方針だったんですが、宅録のためなかなか何回も大声出せないとか(一部言い訳)制約がありまして、何回聴いても気になるところはさすがに使いました。まぁ全体の1割も使ってません。でももうピッチ補正なんか当たり前らしいし、聴きやすさの意味ではもっと使ってもいいのかもなぁとか思ったり。
ピッチ補正を使う僕なりの理由は、実力以上の音源を作ってしまったとしても、「ライブで再現できないじゃないか」いやいやむしろ逆で歌いなれてきて3年後には音源よりうまくなってしまう(相対的に音源がヘタになる)問題です。これは何回も経験してきました。だから別にいいのだよ、あとでうまくなるんだから。

ギターの歪みはさすがにCubase無償版じゃダメなんだろうなぁと思いつつ前作までやってきましたが、今回は詰め合わせに入っていたのを使ってみましたよ。ちょっと音域的なクセが強くていなすのに時間を食ってしまったが、結果なかなかいい音になったと思います。もっと自分が出したい音ってあるんですけどね。本当はスタジオでアンプで鳴らして録るのがいちばんいい。ただあとで音変えられないのがリスキーで今はやってないです。(昔やってた。好きな音になるのはわかった)


★コンデンサーマイク
きっかけがあって買ってみましたAT4040。「僕は歌がヘタだからダイナミックでいいのだ」と強がっていましたが、まぁ確かに使ってみてよかったです。

鳴ってるを音全部拾ってしまうのが苦手だったんですが、調理方法を知ればやはりいい音になりますね。調理する前提でコンデンサーマイク使わないと大変なことになります。めちゃ面倒です。
次からコンデンサーやめようかなとまで思ったんですが、今前作と聴き比べるとまぁ確かにコンデンサーのほうがいいかもなぁ。(でもダイナミックでも今の目線で調理すればもっといい音になるかもしれないよ)
コンデンサーはとくに高音がいらんとこまで録れすぎてしまうので、ディエッサーが必須だった。YouTubeで「一回EQ高音出しまくってからディエッサーでバッサリします」と言っているエンジニアもいた。そういえばYouTubeは普段見ないけどプラグインの件ではお世話になったなぁ。
リップノイズもいちいち拾うのでカットが必要。湿度も音に影響するしデリケートな機材です。


★ヘッドホン
そういえばヘッドホンも買ったんでした。DTMの本を読んでたら「赤が赤に見えないディスプレイで絵を描くな」と。目からウロコ。モニターヘッドホンはMDR-CD900STが定番とのことで、値段も1万円台で馬鹿高くなかったし僕の中ではほぼ衝動買いでした。これを買ってからというもの、音以前に視覚的に、CMとかで見るレコーディング風景でほんまに皆これを使ってるのがわかるようになって面白かったです。

音はほんまに今まで何聴いてたんかなって思いました。カナル型イヤホンとたまにスピーカーでやってたので、アホかって感じでした。特に中〜中高域が細かく聴こえる。

でしばらくそのヘッドホンを盲信してミックスを進めました。一通り整えた後、元のカナル型イヤホンで聴くと、なんということでしょう…低域の処理がめちゃ雑になっているではないですか。一般向けのイヤホンは低音がブーストされているので、出過ぎている低音はめちゃくちゃ目立って聴こえるのでした。

MDR-CD900STで音楽を楽しむ人はほぼいないのでやはり日常的な条件でチェックするのは絶対必要であることを再確認(いつもするけど最終段階なので、今後は早めに)。
モニタースピーカーも必要そうだったが、今回は断念しました。


★ドラムの打ち込み
タンバリンは別として、ドラムは一切叩いていません。たまにドラムを叩いていた身なので、強弱とか、それにつれて変わるスネアの音とかを意識して打ち込んでいます。2発目のキックが若干弱いのとか、それだけで人感が出ます。
ランダマイズ(敢えてタイミングをずらすやつ)は何かの曲でやった気がしますが、あんまいろいろやってるとフリーズしそうで怖いのでやめました。今のパソコンならできるかも。
もっといいドラム音源があるので、次回はちょっと変えてみたいです。あるいは電子寄りにするってのも考えたりはしてます。


ここまでバンドサウンドにこだわってますが、音源聴いて「弾き語りちゃうんかい!!!」ってなる人がいることも事実。弾き語り音源てのがあってもいいかなと思います。数的な需要があるかは謎っていうかないと思う。


長々描きましたがこちらがお店です!!よかったら視聴してみて。
https://nket.booth.pm/


今回は誰が読むねんて感じの「音」に関する話でしたが、次回は作品について書きたいと思てます‼