2016年7月16日土曜日

北海道へ行くの巻 (上)


できるだけコンパクトに記したかったけど無理でした。

***

北海道行ったことないコンプレックス
みたいなのがあった。


6月末で仕事を辞めて、
新しい仕事は7月下旬から。
北海道に帰ってしまったオープンマイク仲間の高橋大介君を訪ねる絶好のチャンスである。

過去にも、北海道に行く口実がある時期はあった。
大学時代のバンドメンバーのことである。
彼は過去に転勤で札幌に何年かいた。
僕はそのときに行くべきだったのだが、ぐずぐずしているうちに彼は千葉にまた転勤してしまった。

僕が札幌に出発する前夜に、そんな彼と飲みに行った。
僕はチケットも宿も取っていなかった。
北海道新幹線で余裕で行けると思っていた。

だがしかし。
彼に僕の作戦を話していると、北海道新幹線で函館まで行っても、
そこから札幌まで在来線の特急でも4時間くらいかかることが判明した。

合計8時間以上になるので、さすがにそれはなぁ。
飛行機を使うしか仕方がない。

翌日。

僕が飛行機に乗りたくない理由は2つ。
1. 飛ぶのが怖い
オーストラリアに居たとき乗りまくっていたのだが、いつしか恐怖心が芽生えてしまった。
でも車に乗って死ぬ確率の方がよほど高いとはよく聞く。
確率が高いとかじゃなくて、車の方が怖くないやんか。
それに対して、新幹線なら怖くないし、死ぬ確率も低い。

2. 耳は大丈夫か
一昨年に耳ポップ(外リンパ瘻)事件があり、スキューバダイビングなどは絶対にやるなと医師に言われていた。
飛行機は平気だという。ほんまかいな。なったことないやん。
ネットで色々見てみると、
水圧などで耳の中が破裂したりするのは、耳抜きができていないことが原因らしい。
僕は昔から耳抜きだけは何故か得意である。飛行機とか楽勝やろ。
また、航空性外リンパ瘻の文献を見つけて読んでみた。
実際に着陸する時に耳の何かが破裂した症例があったらしい。
うーんでも、これ自体かなり稀で、現代の旅客機などは客室は気圧が調整されているし、
心配ならばキャンディをなめるとか何とかで予防できるらしい。
なんしか、頻繁には起こらんし、耳抜きしときゃいけるっしょという内容だった。


よし、ジェットスターで行くか…
と、迷っているうちに値段が3000円くらい上がったので、ピーチにした。
14時台発の便、当日の10時くらいに値段を見てて、11時なったら上がってた。
そういうもんなんやー。
急いては事を仕損じるvs思い立ったが吉日。

初めての成田!ではない気がする。
電車で行くと千葉の田んぼがいっぱい見れた。
私たちの野菜はここで作られているのだ。
北海道行かんでもこんな広大な緑の風景見れるんやんか。
北海道行くけど。


前置き長いわ~たんたんと行こ!

着いた!
新千歳空港ドラえもんいっぱいおってテンション上がった。
途中から、いっぱいおりすぎてありがたみもクソもないなと思い始めた。
ドラえもんのブックカバーを買った。

この空港にはラーメン横丁みたいなものがある。
大介君お勧め(DO)の一幻のラーメンを食べた。
海老だしのラーメン。
海老は特に好きではないが、
えびせんなど海老風味のものは好きなので大変おいしかった。

お土産屋さんを見物すると、さすが!見たことない食べ物ばかりである。
花畑牧場のキャラメルポップコーンを食べた。
うまいが食べすぎ注意。胸が火事になる。

札幌市街地まで快速でおよそ30分。
英語アナウンスは関西空港へ行く快速のと同じ女性やった。
なんでこんなにクセの強い人を採用したんやろか。

DOのカプセルホテルにチェックインし、
札幌の街を歩いてみた。
東京系のチェーン店が多すぎて嫌になってきたので、さっそくだが大介君と合流することにした。

実際に地元の人と歩くと見方が変わる。
ここのラーメンはあかん、ここはうまい、北海道っぽいラーメンや。
ここの焼き鳥屋は北海道っぽいやつや。
ここのスタジオよく使う。とかそういうのを聞くと、東京ではなく札幌なのだと実感できた。

いや、確かに人の少なさと道の広さをとれば東京ではないのだが、
それ自体は新潟に行っても名古屋に行っても思うことなのである。

居酒屋に入って大介君に見どころなどを教えてもらった。

凍った刺身(ルイべというらしい)とアスパラのバター焼きを食べた。
アスパラがすごかった。
ちょっとトウモロコシみたいな味がするくらい。
アスパラはすごかった。

翌日は何もないので、小樽で1泊することにした。
北海道としては珍しい、電車で1時間もかからない隣町。

朝、南小樽駅で降りた。
少し坂を下ると、
北海道とは関係ない木のおもちゃ屋さんがあった。
儲かってほしいわーこういう店。

小樽やったらルタオやろ!
ルタオのカフェで甘いやつと一緒にコーヒーを楽しんだ。
当たり前やけどおいしかった。
でもその当たり前が、当たり前じゃないんだよな。よくやったぞ。

・海鮮丼が食べたいけど2500円もしてほしくない
・ウニとイクラがどや顔で乗ってるけど、どっちもいらへん
という厳しい条件を満たした500円のマグロサーモンづけ丼を見つけた。
店の名前は【ポセイ丼】。
これでいいのか?とは思った。
だが、会社の近くにある【丼丸】で500円の海鮮丼をたまに食べていたことを踏まえると、
東京との比較にあたっては公平と言えよう。

店員のやる気は感じられなかったけど、500円にしてはおいしかった。

小樽の「メルヘン街道」はそんなご当地の食べ物屋や、オルゴールやガラス細工の店が並んでいた。

廃線が一部歩けるようになっていて、凡庸ながらスタンドバイミーや~と思った。


アホほど歩いて疲れたので、妥協してバーガーキングでコーヒー。
おいしいよ。

その後、かま栄という老舗のカマボコ工場/直売所へ。
カマボコができるまでのビデオを見た後、ガラス張りのカマボコ工場を観察しようと思ったが、
気まずくて直視できなかった。
人が手作業でやってるからな。動物園ならじーっと見たいとこなんやけど。

パンロールという、薄い食パンでカマボコを包んで揚げたやつを食べた。
食パンと言われない限りはそう思わない。

その後、小樽ビールの工場付きパブへ行って。プチ工場見学をした。
こういうのは結局自分一人しかいなくて気まずいみたいなのになりがちだ。
しかし意外と5人もいてよかった。
ビールについてちょっと詳しくなったが、ほとんど忘れた。
夜になった。
あーあこりゃ一人じゃなかなかつまらんなーとか考えながら美味いビールを飲んだ。


その後、普通に美味い味噌ラーメンを食べて、ゲストハウスにチェックインした。
なんと猫と犬がいる宿でございまして非常に楽しかったです。

猫は触っても怖がらないが、目も合わせてくれない。
犬はカバンをガサガサやっただけで「何何?」と寄ってくる。

当然ながら同居人の生活音が気になるのでカプセルホテルほど眠れなかったですね。

つづく